千葉県柏市の鰻屋「芳野屋」の女将と店主の日記です。


by u-yoshinoya

息子の修行

「串うち8年 さき3年 焼き一生」
という言葉をご存知ですか?

一人前の鰻職人になるためには
これだけ練習をつまないといけない、ということを表している格言です。
鰻の世界は厳しい~!

さて、主人は日本各所をまわり修行をつんできた鰻職人です。
しかし、息子はあまり鰻職人になる気は無いらしく
板場で主人の手伝いはしていましたが、鰻裂きに関してはずっとノータッチでした。

主人も私も息子を無理に鰻職人にするつもりはなく
鰻の仕事はずっと主人1人で受け持っていました。



さて、毎年、沢山のお客さまに来て頂ける「土用の丑の日」には、
主人は夜明けのずっと前に起き、鰻を裂きはじめます。
当店の信条は「当日に裂いた鰻しか出さない!」です。
鰻の「裂きおき」は、しないのです。

しかし、いくら早く起きて裂いても主人1人では限界があり……
鰻は6時で完売してしまいました。

「6時を過ぎて来てくれたお客さまに、申し訳ないねえ」と言うと
主人がぽつりと、「俺1人じゃなあ。手がつったりして、限界なんだ」とポツリ……

今まで弱気なことなど言わなかった主人。
この言葉を聞いて、息子が
「俺が裂けるよういなれば、いいんだろ。親父、教えてくれよ」と!

エ~ッ!!Σ(゚口゚;)//
鰻裂く練習するの!?

息子の突然の決心に、母はびっくりです。
それと、やはり、とっても嬉しい~!ヾ(〃^∇^)ノ


実は息子は左利きです。
しかし鰻は右手で裂くもの。
毎日必死で慣れない右手に練習用の鰻裂き包丁を握って、
主人に鰻裂きを習っています。

主人は何も言わないけど、内心嬉しいんじゃないカナ?(。´m`)ムフ

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微笑ましい光景です。
息子は恥ずかしがって「あまり写すな!」と言いますが……。


今は上がった鰻で練習をしていますが、
活け鰻を裂けるようになってきたら、
通常より少しお値打ちの「見習い丼」としてメニューにのせようと考えています!


息子が裂いた鰻は、初めはボロボロでしたが、
今はなんとか鰻の蒲焼に見える形になってきました。


がんばる息子の様子は、またお伝えいたします☆
今回はちょっとはしゃぎ気味の女将でした☆
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by u-yoshinoya | 2009-08-16 09:17 | 鰻うんちく